妊娠高血圧症候群とは
通常時は血圧に異常がなくても置かれた状況により血圧が高くなり、人によっては深刻な事態に陥る可能性もあります。
例えば妊娠高血圧症候群と呼ばれるものもその一種ですが、妊娠している人のおよそ1割に見られ、とりわけ注意が必要でしょう。
この症候群は、主に妊娠8ヶ月以降に出やすく、高血圧やむくみ、尿たんぱくなどの症状があります。
その頃は脚がむくむことが多くなりますが、一日が経過してもむくみが取れない場合は、妊娠高血圧症候群を発症しているのかもしれません。
それが出産が近づいた頃ではなく妊娠中期に症状があらわれたら、重症化する可能性が高いと言われています。
高齢出産の場合や、糖尿病、腎臓病が持病であったり、当初から血圧も高めである場合、近親者が高血圧などの場合は、この症状が現れがちであると考えられています。
初産婦や多胎妊娠は、母体には一段と負担があるので、より注意しなくてはなりません。
その他、疲労困憊である、ストレスを感じている、睡眠時間が足りないという具合に生活習慣が崩れているときに起こることもあります。
こういった症状が重篤化すると、お母さんだけでなく、胎児も危機的状況となってしまいます。
この場合は、入院して治療を行い、もし出産が近ければ普通分娩は難しくなるので帝王切開を選択することになります。
妊娠高血圧症候群の予防の為には体重が著しく増加することによりタンパク尿の出る確率が高まるので、体重増加に注意することです。
普段の食事にも注意し、塩分や脂肪分の多いものや甘いお菓子にはなるべく手を出さないようにし、味付けも薄めにして、体重が増えすぎないようにしましょう。
そして、睡眠不足を解消し、ストレスを溜めないようにいつもリラックスしながら生活することも妊娠高血圧症候群を回避する上で重要です。